身体に負担の少ないペットに優しい手術
CONTRACEPTION NEUTERING
避妊・去勢手術は望まない妊娠を防ぐだけでなく、生殖器や性ホルモンに関連する病気を防止する効果も望めます。手術のメリットや使用する機材について丁寧にご説明することで、納得感を持って手術に向かっていただけます。また、手術の際には麻酔をかけますので、機会の有効活用のため場合によっては歯科検診を行うこともできます。豊富な経験と視点でペットの健康を多角的に支えていきます。
目的
避妊・去勢手術をする目的は様々ありますが、酒井動物クリニックでは避妊・去勢手術を予防獣医療の一環と位置づけています。麻酔のリスクも皆無ではありませんが、その後のメリットを考え、若く体力の充実している時に手術を受けることをお勧めしています。
メリット&デメリット
手術をすることで、望まれない妊娠を防止するほか生殖器や性ホルモンに関連する病気(女の子では子宮蓄膿症、卵巣嚢腫や腫瘍、乳腺腫瘍など、男の子では前立腺疾患、精巣腫瘍、肛門周囲腺腫、会陰ヘルニアなど)を防止、発生率の低下を期待することができます。また、性ホルモン関連の問題行動(男の子ワンちゃんのマーキング行動、男の子ネコちゃんのスプレー行動など)を防止する効果があります。その反面、手術後太りやすい体質になったり、手術をしても問題行動が直らないなど希望通りの効果が得られない場合があります。
手術の流れ
予約
手術は予約制となっております。手術日は月、火、木、金、土曜日です。
術前検査
手術は全身麻酔下にて行います。安全に手術を進めるためにも、術前検査として一般身体検査、血液検査などを行います。術前検査は異常が発見された場合、手術を延期することがございますので手術予定日の1週間〜2週間前に術前検査として診察に来ていただくようにお勧めしております。もし、異常が発見された場合は、治療を優先して手術は延期することもございます。
手術後
麻酔からの覚醒を確認後、必要に応じて温度、湿度、酸素濃度の管理できる回復室(ICU)にて状態を監視します。
退院は全身状態に異常がなければ手術当日の状況に応じて午後16~18時になりますが、入院が必要となるケースもあります。
抜糸
術後7~10日、皮膚縫合した部位をチェックして、問題がなければ抜糸して手術は完了します。
特記事項
一般に避妊、去勢手術時に、結紮糸(絹糸や合成吸収糸など)で精巣や子宮・卵巣の血管を結び止血を行っています。近年、このように 手術により体腔内に残された糸が原因で発生すると考えられる「異物(縫合糸)反応性肉芽腫」がダックスフンドに多く報告されています。この病気は術後数カ月から数年経過して手術部位(結紮部位)付近が腫大し、おなかの中に大きなしこり(肉芽腫)が形成されるもので、時に皮膚に穴があいてしまうこともあります。再手術にて残存糸を摘出しても再発する傾向がある厄介な病気ですので、酒井動物クリニックでは、現在避妊、去勢手術は止血に糸を使用しない超音波メス(ソノサージ)を用いることにより異物反応性肉芽腫の発生軽減を目指しています。
手術に関しての注意事項
手術の前日は、午後9時以降は、食事を与えないようにしてください。
手術の当日は、午前8時以降は、水または液体を与えないようにしてください。
手術の当日は、指定された時間に病院にお連れください。
酒井動物クリニック以外で1年以内に予防接種を受けている方は、お知らせください。
手術をキャンセルする場合は、手術前日までに必ずご連絡ください。
手術当日に手術の承諾書に捺印していただきますので、印鑑を御持参ください。